小松源助を視る ~大東市立歴史民俗資料館編
本日、10月1日から12月3日まで、大東市立歴史民俗資料館にて『TATSUMAーくらしとまつり』の中で、平成27年に解体された龍間(経寺)のだんじりの展示が始まりました。いきさつのビデオスライドから長持に入れてあった古文書の紹介龍間(経寺)のだんじりの飾幕鳳凰鳳凰というよりも孔雀に近い?が、デザインとその技巧は、お見事な刺繍と言える!牡丹に唐獅子 (京都高島屋...
View Article復活!新田西地車 前編
昨年、大修理に出された新田西地車が、ものの見事に新調の輝きにて還ってきました。<ビフォー><アフター>最近の‘荒い’の技術は、非常に進化を遂げている。ふた昔の荒いでは、なんとまあ、汚いツートンカラーのような出来具合だったのが、ここまで来たのか?!(骨董好きの私にとっては、年期の入った黒光りがいいのだが)<ビフォー><アフター>花台の龍の彫も欠損が多かったが、見事に双龍が戦うかの如く修復されている。<...
View Article復活!新田西地車 中編
新田西地車の彫物には、他に類を見ない彫刻が多く施されている。この彫物もそのひとつである。脇障子には、‘唐桃に猿’が彫られていて、高欄から小屋根まで伸びる大型の両面立体彫刻である。<ビフォー>正面から向って右のものには、もともと計三匹のお猿が彫られていた。私が知る27年前には、もう一匹のお猿がいなかったが、その証拠にお猿の手首のみが残っていた。(矢印)<アフター>修復には、お猿さんが復元されなく、木枝...
View Article復活! 新田西地車 後編
今回、新たに追加された彫物がこの泥幕!正面と後面、側面にすべて麒麟が彫られている。尾のたなびきは、少し迫力に欠けるが近年の麒麟としては、凄まじい形相をしている。(good!)...
View Article北河内最大級の地車
北河内最大級の地車がここにある。中野本町地車今年新調されたお守り見事な提灯差し新調のように見えるが、明治期のもの。間口の幅が、128.5cm(車板の幅)。ちなみに、清滝(124cm)、雁屋(114cm)、北條中ノ町(127.5cm)他に、北條東ノ町、北條北ノ町、北條辻ノ町、氷野も大きい。正面獅噛までの高さは、交通標識板が接触することにより、20cm寸法を縮められた。 それでも高さは、5m...
View Article地車アーカイブ ~相野喜兵衛
今から25年前に、‘相野喜兵衛’の銘のある地車があると聞き、早速観に行った。東今里神路この獅噛の裏面に、「〇野喜兵ヱ永次」とある。当時、精巧に彫られた獅噛以外は、別の彫師と考えていた。喜兵衛の銘は、あびこ観音の山門や高野山返照光院の欄間にも見られるが、統一した彫物が見られないので、比較検討ができなかった。だが、今年、大修理されたここの地車に‘喜兵ヱ’の銘が発見されたようである。まず、龍を比較すると、...
View Article新調!? 岡山の地車
先日、新調のように見違えった姿にて還ってきた岡山地車。一部の彫物を除いて、新たに彫物は新調された。以前の彫物は、後車板、木鼻と力神、花台、枡合の麒麟と唐獅子、柄振板、縁葛の兎のみ。泥幕部や泥台に新たに彫物が施された。
View Article太鼓台アレコレ ~ちょっと変わった唐破風
ここの太鼓台の屋根は少々変わっている正面から見れば、唐破風、側面から見れば、軒唐破風、はたしてその実態は…このような形です。彫物類は、素人彫りといようか奈良彫のよう。でも本体は宮大工が行わなければ、決してこのような形にはならない。宮入りの神事はきちっと行われている。こちらは一枚屋根の唐破風の太鼓台鬼板は獅噛でなくて、獅子一匹。高欄には、唐獅子なかなか味わいよく、丁寧に彫られている。年代は不明だが、江...
View Article太鼓台アレコレ ~ふとん太鼓
ここにあるのは、三色のふとん太鼓。ふとんの上に杉の葉を載せるのは、昔からの風習だろうか?それにしても、かなり古そうな太鼓台である。雲板には龍が彫られていたと思うが、すべて欠損し獅子鼻がかなり渋い彫!縁葛には水鳥が彫られているこちらは、未だ組み立て中のふとん太鼓、彫物類は、いっさいついていない。こちらは五段のふとん太鼓明治39年製の小松によるもの明治39年ともなれば、源助さんも見当たらないが、白綱で隠...
View Article地車アーカイブ ~西岡又兵衛
今から28年くらい前、地車彫物研究家W氏に、この写真を見せたところ、「これは西岡又兵が凛々しく彫ったものだ!」と言った。そのころ私自身、西岡又兵衛の彫がどのようなものであるか無知であるためすんなり聞き入れていた。これらの彫物は、一昨年解体された地車の泥幕部である。高欄部の上に三枚板と隅障子にも武者が彫られているが、泥幕部と彫師が異なることが判る。三枚板部W氏が参考とした、どの彫物を観てそう言ったのか...
View Article太鼓台アレコレ ~四方唐破風
こちらは一見だんじり風!しかし、横から見れば、何と四方四面唐破風の太鼓台雨が降りしきる中、祭りの準備も大変だ!昨年は、御幣でお顔が見えなかったが、今度は良く見えた。獅噛も獅子鼻も見たことのないような彫!高欄には富士の巻狩り?、縁葛には波に千鳥が彫られている。泥幕は波に兎車板には本格的な彫物が・・・、全体的に細かく彫られている。素戔嗚尊の大蛇退治や加藤清正の虎退治など。察するに懸魚の彫から‘彫又’さん...
View Article太鼓台アレコレ ~大和型太鼓台1
こちらは、威勢よく担ぎ揚げられている太鼓台。彫物類は施されていないが、屋根は入母屋式。横棒が短いため、左右のバランスをとるのが難しい様子。こちらは軒唐破風と入母屋式の大和型欄間の彫は、あっさりとした奈良彫と思われるが、獅子鼻はごく丁寧に彫られている。屋根の先端には普通、唐獅子を乗っけているが、ここでは、珍しい‘猩々’さん。こちらは、まだ組み立て途中のふとん太鼓。出来上がれば、こんなカラフルな五色のふ...
View Article太鼓台アレコレ ~大和型太鼓台2
10月に入って三週目後半というもの、土日となれば雨、雨、おまけに台風の来る始末!だが、ここでも威勢よく担がれている。本体と彫物は、ごく近年の物のよう?こちらは、もう担がわれなくなった太鼓台、。彫師は宇陀方面の彫師のよう?こちらは唯一、墨書のある太鼓台。何と‘彫物師...
View Article太鼓台アレコレ ~大和型太鼓台3
ここは、もう数十年も担がれていない太鼓台である。秋祭日でも扉が開かれることも、また飾られることもない。観たところ、明治初期か江戸末期の風格は十分にあるて言える。...
View Article太鼓台アレコレ ~宇陀方面の大和型1
宇陀方面にも多くの大和型太鼓台がある。宇陀方面のものは、屋根下の組み物が少なく、屋根の先端に倒立している唐獅子を取り付けることが多い。非常に長い台棒!ここの太鼓台には、きらりっと輝く獅噛が付いている。 宇陀方面の彫師ではなく、何と‘小松’!それも、明治後半のもの!だが獅噛二枚を除いて、他は小松ではない。この唐獅子を見れば、ピンとくるだろう! そう、大東にある某地車のこの彫物!...
View Article地車アーカイブ ~岡山のだんじり
四條畷市、かって北河内讃良郡甲可村と呼ばれていたとき、北から、北野、中野、南野とに分かれていた。岡山は北野に属し、砂・岡山の地区がある。1990.10.10 撮影1992.10.9 撮影平成五年の修理のとき、貴重な墨書きが見つかった。『天保九 戊戌 六月 細工人 河州讃良郡中之村大工 権兵衛 造之』天保九年(1838)つちのえいぬ 六月の日付があり、中野の大工...
View Article太鼓台アレコレ ~宇陀方面の大和型2
宇陀の奥の方へ行くと、鬱蒼とした森の中のお宮さんがある。だいぶ木が伐採されていたが、12年前に訪れたときには、このような姿であった。12年の歳月になると、祭日も変更されており、残念ながら小屋の中での拝見となった。彫は宇陀方面の彫師だが、何とユニークな木鼻が付いている。町へ戻ってみると、3台の大和型とふとんが並んでいた。ここのは黒く塗られているものだが、こんなに塗られていては、古いものなのか新しいもの...
View Article今期秋祭りポスター
今期の秋祭りポスターを集めてみた。業者に委託されたもの、パソコンなどで作成されたもの、即席の手書きのものなど・・・色々あって面白い。10月の後半ともなれば、週末に雨、おまけに連続して台風が来て、中止されたところも多くあった。お祭りの行事のみならず、飲食のイベントなど趣向を凝らした地区があって楽しく思われる。
View Article南山城界隈 ~その1
この季節ともなれば紅葉が見ごろとなる寺院の境内。ここ現光寺においても紅葉が色づき始めている。ここの本堂は火災により、文政二年(1819)に再建されている。蟇股の龍から京彫のようである。なお、ここの本堂にはすばらしい仏像があった。火災からまぬがれ安置されていた鎌倉期の十一面観音坐像や四天王像は現在、奈良国立博物館へ寄託されている。ここは、先六月にも訪れた海住山寺本堂の獏鼻 (明治17年)...
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