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Channel: 彫物名鑑 小松堂
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復活! 新田西地車 後編 

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今回、新たに追加された彫物がこの泥幕!
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正面と後面、側面にすべて麒麟が彫られている。
尾のたなびきは、少し迫力に欠けるが
近年の麒麟としては、凄まじい形相をしている。(good!)
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残念ながら、サイドの麒麟は台棒で隠れていて拝むことができない。
(讃良型の台棒の取付け)

新たに新調された、極彩色の源平合戦の飾幕。
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後面車板
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正面車板
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‘龍虎’の図柄は、旧タイプの地車、交野型の地車に多く見られる。

さて、車板や枡合の彫は、同年代の彫とするが、
三枚板のみ、他の彫よりも刻みが鋭く、しかも木色が他の部分と異なる。
木取りの関係と言ってしまえばそれまでだが、
もとは、小屋根側も幕式のだんじりで、
何年も経たないうちに三枚板へ改造されたと思うふしがある。
もちろん、同じ相野系の彫師によるものと思われる。

文献によると、新田村に『神祭地車例為取替之事』(文政七年 1824)が残されている。 
東と西の宮入の順番とか並び、引出しなどの取り決めが書かれている。
この時より、地車があったことは確かだが、
彫物にガラス眼が使われていなく、銅板の眼球、龍虎の彫物、木鼻の種類、
小屋根枡合に‘獏’が彫られていることにより、文政期頃の彫物ではなかろうか?
そして天保期に三枚板を追加したと、私は考えたい。

役員さんの記念撮影
イメージ 8

お披露目曳行
イメージ 9



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