新春スペシャル 交野界隈 その1
一月も半ばにさしかかろうとしている今日。もうここには、梅の花が咲き誇っていた。気温が高いのであろうか?、なおその上方には、柿の実が・・・、季節感がはっきりとしないこの頃。ここは、交野の山手。このお宮さんの前の道を通ることは、幾度かはあっても社殿には参ったことのないこの私。初めて、お参りした。本殿のみのお社は、比較的新し時代に造られたものである。次のお宮さん、お祭りのときには盛大な提灯で飾りつけされ、...
View Article新春スペシャル 交野界隈 その2 幻のだんじり
前回のつづき、この地に幻のだんじりがあった。記録によると、昭和23年10月15日の撮影とあり、この後、台風により被害を受け、曳かれなくなったと伝わっている。恐らく昭和25年、大型のジェーン台風により被られたと思われる。さて、このだんじりの手がかりはないものかと、二十数年前に調べたが、そのときから判らずじまい、お蔵入りであった。だが、数年前に彫物が残されていると聞き、最近ようやく観ることができた。これ...
View Article新春スペシャル 交野界隈 その3 またまた源蔵さん!
ほんの数年前まで振り向きもしなかった象鼻。象鼻絵様にも、彫師一門の特徴があると・・・、だが、このお寺さんの蟇股には、瑞獣彫刻はされていなかった。次のお寺さんは留守のようで、失礼ながら門扉から撮影。家へ帰ってから、拡大すれば、驚きの‘小松’さん!。蟇蛙には、二頭の唐獅子が・・、この唐獅子は、源蔵バージョン!近いものはないかと探してみた。西奥そのものズバリではないが、ほぼイメージが満喫できると思う。そし...
View Article新春スペシャル 交野界隈 その4 再び藤七さん!
さてこの日、最後に訪れたところは、以前にも紹介した妙見さん。これは、本堂正面の欄間の彫物。蓑亀に蛇がまとわりついている‘玄武’というもの。これとよく似たものは、浄谷寺のものしかないが、、、 浄谷寺甲羅の彫は、同じ?と考えても良いのでは。次に、その横の龍の彫物は、 この龍を観るなり、藤七さんでないことが判る。だが、その下の虹梁の波絵様は、‘藤七彫’。手挟には、‘波に千鳥’の透かし彫。...
View Article申年 お猿さん特集!
お猿さんと言えば、庚申などに祀られることが多くあるが、ここのお寺さんのは、魔除けのお猿さん。赤山禅院また、ここのお寺さんの妻下にも、お猿さんが・・・、慶田寺さて、だんじりの彫物と言えば、伊兵衛さんのお猿さん!改めて、伊兵衛さんのオリジナルと思われるもの (思うもの)を特集!神立ここの彫物、最近、夏祭日にも見れにくくなったが、このポーズは独特!。赤部...
View Article伊兵衛さんと徳兵衛さんの鼻?!前編
ここのお寺さんの獏鼻、これを観るなり、‘相野’さんと判ったが、現徳寺この獏鼻は伊兵衛さん?、徳兵衛さん?、それとも藤七さん?。明らかに藤七さんでないことが判るが、どうしても、伊兵衛さんにも見えない。ちょい彫(簡単彫)のようなものでもないし、特徴があるのは、ギザ眉、サヤ耳、前足と鼻・・・。おっと、鼻先に何か特徴があると・・・。ここで、伊兵衛さんの獏鼻、伊兵衛さんと思われるものをチョイス・クローズアップ...
View Article伊兵衛さんと徳兵衛さんの鼻?!後編
前回のつづき・・・さて、徳兵衛さんと思われる獏鼻は、小房観音鼻をぐうっと上に持ち上げ、二回ほど渦を巻くようにして、しかも前方にはあまり飛び出さない絵様となる。 浄福寺 安政六年(1859年) 高津八幡神社 嘉永五年(1852年) 萬福寺 安政四年(1858年) 極楽寺...
View Articleコレ徳兵衛さん?・・・、実は・・・! その1
まだ徳兵衛さんの彫が、脳裏に焼き付いていないころ、この木鼻を観たら徳兵衛さんかなぁ?と思ったことがある。聞名寺 光蓮寺グゥ~と持ち上げた鼻先、厚みの薄い前脚。似たものはよくあるもので、 浄行寺鐘楼大願寺山門 信行寺山門獏鼻ばかりではない、ここには獅子鼻のペア。 大谷別院手水舎似ているというよりも、これらはすべて同じ彫物師、同一門の彫と考えられる。さて、この一門の彫が判ったきっかけは、銘のある本殿。...
View Articleコレ徳兵衛さん?・・・、実は・・・! その2
前回の続き、さて、この彫師・・・、徳兵衛さんではない。教宗寺鐘楼龍の彫物を観てみると、聞名寺光蓮寺上の2件は異なるように見えるが、ほぼ同じ彫師さん。以下、3件も同様の彫。雲の形状も一致しているのが判る。土田八幡神社信行寺山門大願寺山門さて銘があるのは、神社の彫物1件だが、あまりにも、チョイ彫なので比較検討が困難であった。そこで、だんじりの写真からと思い、何しろ、20年ほど前に観ただけで、その写真も飾...
View Article彫物師 草花平四郎 !?
この彫物師 草花平四郎を取り上げるのは、今回が初めて。といっても、確実な確証(銘)というものはない。そもそも昨年、某ブログの木場のあにきさまが銘を発見されたもので、その彫の特徴から検討し、ピックアップしてみた。2年ほど前に観た、この彫物に特徴を得た。世尊寺太子堂この麒麟鼻、独特の風貌である。さて今回発見したのは、ここのお寺さんの山門の彫物。浄教寺その蟇股雲に麒麟(裏面は雲のみ)...
View Articleまたまた源蔵さん! 今度はベスト?
ここのお寺さんは最近、建て替えられたような。名願寺 木鼻の彫も最近風!振り返ってみたら、山門もごく近年風!だが、木鼻を観れば・・・、 おっ、山門の本体よりもだいぶ古そう。 獅子鼻を観れば小松風だが、今までにないパターン。そして、驚いたことに山門の奥を覗くと、 これは、まさしく源蔵さん!表側にも、 山門の表裏に、阿吽の龍がおった。...
View Article梅一番?! ~大阪天満宮
梅の開花も始まり、そろそろピークを迎えようとしています。ここのお宮さんの梅花は非常にきれいで、満開はもう少し先の予定です。屯倉神社さて、ここでは今日から盆梅展が始まりました。大阪天満宮何といっても、メインの彫物はこれでしょうか!この彫師は相野藤七と思われ、相野一門の中で一番細密で、ごく丁寧で、しかも裏面にも彫り込むという手腕の彫師です。以下、大阪天満宮で見られる彫物をいつもと違った角度で観てみましょ...
View Article彫物師 岩倉理八 ?
京都の御用達彫物師 前川三四郎に従事した岩倉理八。明治期、京都の寺社仏閣に腕を振るったと思われるが、その彫物が、まだ私の目には浮かんでこない。そこで、理八の彫ではないかと思うものをあげてみた。智積院明王殿智積院明王殿 佛光寺佛光寺佛光寺
View Article北野天満宮ふたたび その界隈1
北野天満宮東門かってこの辺りには、花街と呼ばれる遊里があり、お茶屋が数十件と並び、非常なにぎやかさであった。お茶屋といっても、喫茶店ではない。上七軒北野天満宮北野天満宮には彩色を施した彫刻が、蟇股と塀の欄間にあり、題材も花鳥もの、仙人もの、故事説話ものと様々なものが彫られている。粟と?鳥梅にうぐいす松に亀桐に鳳凰ブドウにリスビワにリス蒲公英(タンポポ)?松に親子鷹桃に?鳥蝦蟇仙人オモダカに鴨つづく・・・、
View Article北野天満宮ふたたび その2
北野天満宮は梅花で有名だが、彩色された彫物類も、あたかも動植物の図鑑を観るようでこれまた非常に美しい。拝殿メインの彫物松・梅に牛手挟みの桐に鳳凰菊慈童?虎鼻太陽月波に鯉 楓に鹿 松に?鳥 雉 芙蓉に錦鶏 菊?に孔雀 芙蓉に錦鶏 牡丹に山鵲 水葵に鴨 千鳥? ほおずき? 松と梅 ? ?と?鳥 ?と?鳥 彩色されていない虎なかなか彫物をじっくりと見るのも楽しいものです。
View Article特大欄間彫刻の謎 !
社寺仏閣などの正面に、装飾彫刻されることは多々あるが、蟇股風ではなく、四角四面の彫刻、間口が一間ないし二間の非常に大きい欄間が施されることがある。東瓜破天神社ここは、本殿前の拝殿正面、割拝殿と呼ばれる入口上部につけられている。西瓜破天神社 鷹合神社 阿麻美許曾神社 中臣須牟地神社 止々呂支比売命神神社絵馬舎? 湯里住吉神社 阿保神社...
View Articleここにもあった籠彫の獏鼻!
ここは、大きな本堂のある富田御坊の本照寺。鳳凰が彫られている。獅子鼻があったが、あっ・・・、四角四面の金網で非常にわかりづらい。一見、源蔵さんのように見えたが、耳の彫などで少々違うみたい・・・残念。本堂のほうでも金網で拝むことができない。何やら、以前紹介した‘謎の彫物師’のようにも見える。巨大な象鼻ちなみに本堂再建は、寛政10年(1798年)。突然、ひょいと舞い降りた野鳥可愛い目をしたジョウビタキの...
View Article屈指の名地車 新田西 その1
大東市の数あるだんじりの中で、傑出に細工された彫物だんじりがある、それは新田西地車である。新田西大きさは北河内方面では小ぶりだが、南野や北條方面の宮大工の手掛けた‘讃良型’ではなく、大阪型、あるいは三枚板型の形式となっている。某地車研究家、上地車図会さんの話によると、泥幕部の様式からもと‘天満’にあった地車ではないかと指摘があった。そういえば側面の三枚板には、花頭窓様式となっている。さて、この地車の...
View Article屈指の名地車 新田西 その2
おおかたの地車の木鼻と言えば、獅子鼻と獏鼻のコンビだが、このだんじりには、獅子鼻と獏鼻のほか、 これは何ぞ! 蛇腹のような下部と肢のようなものは見えず。そう、これは龍鼻に相違ないと思われる。もうひとつ、これは何?麒麟のようでも龍でもないぞ?前脚のようなものが付いている。背中に何やら甲羅のようなものが・・・、神亀(蓑亀)にしては、脚が細すぎるし・・・、そう、この獣はおそらく犀に違いないと思われる。...
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