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Channel: 彫物名鑑 小松堂
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野仏の美 23 ~三谷の寝地蔵

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桜井市三谷に‘三谷のネンドさん’と呼ばれる寝地蔵がある。

奈良市藺生(イウ)町から小夫を通り初瀬へ抜ける道、
藺生と小夫の境界線から約600メートルほど南下したところに
佇んておられる。

途中の道で見た石仏二体
一体は地蔵菩薩、もうひとつは板碑?のようである。
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苔むしてもう献花もされていないようだ
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さて、境界線あたりから南へ進むと道標が見えてくる。
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この左方の道を上がったところですぐに巨石が見える。
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この巨石の正面に横倒しの地蔵さんと立像の地蔵さん、
右方上に阿弥陀さんがおられる。
いずれも鎌倉後期の作である。

横倒しのお地蔵さん
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ところで奈良市にはもうひとつ‘寝仏’なる石仏がある。
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春日山、滝坂街道の大日如来を彫られた‘寝仏’も左方下に頭を向けている。
もともとこの石仏も寝ている姿勢ではなく、
これより上にあった岩盤から崩れ落ちて、このような状態となったものである。

つまり‘寝地蔵’も右上の三角おにぎり状の岩から崩れ落ちたものである。
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崩れ落ちずに残った岩には、阿弥陀さんが彫られている。
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寝地蔵の年号は、「延慶二年・・・」(1309)と刻まれている。
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つまり崩れ落ちてから後に新しい地蔵菩薩を建て、
残った三角状のところに阿弥陀さんを刻まれたような。
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なお新しく建てられた地蔵菩薩には、「建武二年・・・」(1335)の年号がある。


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都祁相河の一石六地蔵


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