大和郡山城跡にはめずらしい石仏がある。
そのひとつが、この‘さかさ地蔵’と呼ばれているものである。
本丸跡北側石垣に何と、
頭を下に向けて佇んでおられ、あまりにも気の毒に思える。
毎年、供養祭が行われていて郡山築城の際、
あらゆる墓石や石仏など持ち込まれ石垣に使用されている。
もうひとつ、
持ち込まれた石仏に‘二面石’がある。
二面石は柳沢文庫の左側奥にある。
柳沢文庫
頭部を欠損した地蔵菩薩の左右に、十王が五尊ずつ施されている。
そしてその裏面には、
十王のひとりを中央に、左にこん棒を持った鬼、
右に従者が彫られていて、鎌倉期の石仏である。
最後にもうひとつ、
南側入り口の東方角の石垣
下から二番目くらいのところの上面に
五尊仏が彫られている。
しかし、このところまで降りていけなく、大変危険である。
この石仏は奈良市高畑にある‘頭塔’と呼ばれ、
石仏を四方に配置したピラミッド状の土塔から
持ち込まれたものである。
頭塔
頭塔にある三尊仏