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Channel: 彫物名鑑 小松堂
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野仏の美 15 ~若草山の石仏

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奈良の若草山周辺にも珍しい石仏がある
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若草山内にある、高さ約3メートルの自然石に彫られた線彫りの地蔵さん
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錫杖も宝珠も持たない地蔵さんである
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春日大明神の本尊を表して造られたものか、
天文十九年(1550)六月日の年号がある。
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ここから東のほうに行ったところに春日山遊歩道の入口がある。
そこから少し行くと‘洞の仏頭石’と呼ばれる石仏がある。
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六角形石柱頭部に阿弥陀さんが彫られている。
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六角面には、六観音(千手・馬頭・十一面・准胝・聖・如意輪〉が彫られ、
蓮座の下に二匹の狛犬も刻まれている。
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如意輪観音菩薩 だいぶ風化している。

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正面の十一面観音の左に
永正十七年(1520)二月日の年号が見える。
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また、この仏頭石の左方に線彫りの地蔵さんが横たわっている。
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右方に、建長六年(1254)八月日の年号が見える。
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さて、若草山頂上の番所から奈良奥山ドライブウェイを西に降りた
十国台と呼ばれるところに三体地蔵がある。

それを目指して行こうとしたとき、番所にいた森林警備員に突然呼び止められた。
「どこへ行かれるのですか?!」
そうそう、このドライブウェイは有料で、自転車や徒歩は禁止されている。

手持ちの地図を見せて、こうこうと説明した。
「あっ、ここは最近整備されていなく、倒木などで行けないかもしれない」
と言われた。
ここまで上がって来るのに約50分要したので、
このままでは帰れないので、
「様子だけでも見てきます」と言って許可をもらった。

番所から約400メートル降りたところに、
案内の柱があった。
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ここから北へ約80メートル行く予定で、
降る石段は見つかったが、何しろ折れた枯れ枝がひしめき合い、
おまけにジョロウグモの大きな巣がそこら中に立ちはだかっていた。
これでは、行ったところで還る方向が判らなくなりそうで
今回は残念ながら見合わせた。
数年前では、すんなり行けるところと書いてあった。
三体地蔵は、東大寺法華堂(三月堂)の千日不断花のひとつの修行場と
なっているところで、最近行っていないそうである。

もうひとつ、ここからドライブウェイを少し降りると‘出世地蔵’がある。
ここは道の横だからすぐに見られる。イメージ 15

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出世地蔵
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上部が割れていて、何だか息苦しいようである。

番所にもどり、
「世界遺産のところなので、何とか整備を・・・」と
念を押しておいた。
「会議などで報告しておきます」とのことでした。

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若草山山頂



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