先日、岸和田のだんじりをじっくり観ることができた。
岸和田といっても、泉州の岸和田ではなく、門真市の岸和田である。
この地車は、高さが4m90cmほどのやや大型の地車である。
高欄下に修復は見られるものの、北河内讃良型の形式をとる。
讃良型というのは、かって四条畷・大東方面の宮大工によって造られた形である。
旧門真型(南部)の地車には、土呂幕部には彫物や菱格子の欄間を入れない場合があるが、
純な讃良型であるといえる。
地車の仔細はわかっていなく、もともとこの地に二台のだんじりがあり、
もう一台は隣地区の西ノ口へ売られたというはなしが残っているが、確証はない。
北河内のだんじりは大型のため、曳行するのに大変な労力がいる。
少々、方向をずらすだけで、以下のような体制がとられる。
肩に横棒(肩背棒)を抱きかかえる、
これを俗にいう‘肩を入れる’という。
つまり心持ち持ち上げて横へずらすという動作。
これでコマ(車輪)の負担を軽減でき、横へ移動できる。
ちょっとした段差があってもたいへん ・・・コマがやや小さめだが
もう一つ、だんじりを大きく方向転換させるときや
だんじりにお辞儀をさせる場合、
前方に人が乗り、後方を持ち上げる。
つまり、“てこの応用”で、前コマが支点となって
シーソーのように動かす方法である。
これなら割に楽に動かせられる。