前回の‘芳山の石仏’の神社から西へ向かうと
峠の茶屋がある。 かっては宿泊人もあり、
創業180年ほど歴史のある茶屋である。
ここの北側、崖の上に街道があり、東の神社の裏から西の道路のほうへ
続いていたが、明治期にはいり廃道となった。
この旧街道に二尊の石仏があるという。
茶屋亭主にお聞きすると、「毎年、大晦日にウラジロの注連飾りを
供えに行っている」といわれ、芳山の石仏や新池上手の石仏にも
供えに行っている。
さて二尊仏だが、「すぐに見つかる」と言われ、安心して探しに行った。
峠の茶屋から西へ50メートルほど行ったところに、崖に上がる小道がある。
写真中央のところ、右へ上がっていくと
開けたところに出る。ここの左 (西ほう)へ行ったところにあるという・・・
が、なかなか見つからない。廃道なので道らしい道でなく、
枯れ枝や朽木、ぼうぼうと生えた草を踏みしめながら
とうとう奈良奥山ドライブウェイの道路まで出てしまった。
再度戻って、北のほうへも探してみたがやはり見つからず、
その日は断念した。
再度訪れたときとき、今度は西ほうから上がってみて探したが、
やはり見つからない。
石仏のある場所は、およそ判っていてもなかなか見つからない。
何故だろうか?
探し始めて2時間ほどたってようやくそれらしきものに巡り合えた。
峠の茶屋から西ほうの小道をあがり、左方に約6分ほど行くと、
降り坂になるところがある。(写真左)
ここから7メートルほど降りたところの右手側、北方のうえに
石仏が建っているが、まったく草木で見えない。
写真の右方を上がっていくと、「お~っ」と感激のあまりそれは現れた。
ほぼ140センチメートルの大きさの石が立っていた。
表に廻れば、
地蔵菩薩と十一面観音菩薩
十一面観音は数少ない石仏
一度、旧道からどのように見えるか観てみると、
旧道からでは、草の間から一瞬、地蔵さんが見えるが、
これでは全く探しようがない。
ところで、二尊仏のすぐ西方に舟型地蔵があるというが、
これも全く見つからず、再度の探索にしたい。
ついにお目にかかった‘ミヤマグチの石仏’(平群町福貴畑)