喜多文庫の地車
喜多文庫とは、喜多慶治氏が日本各地を廻り自ら実地調査し、
昭和30年から40年代を中心に民俗芸能の写真を記録し収めたもので、
そのほとんどがスライドやカラーフイルムで撮られた貴重な資料である。
1992年に神戸女子大学へ寄贈され、それらの写真は
‘喜多文庫民俗芸能写真’としてデータベース化され
貴重な資料として利用されている。
その中で四條畷市の秋祭り(昭和33年10月17日)として
「壇尻」の写真がある。
稲穂輝く田園風景を曳行する地車の写真が計7枚撮影されている。
この資料を知ったのは、いまから十数年前のこと。
撮影されている地車は計4地区の地車で、地車名については特定できたが、
目印となる2枚の写真の撮影場所には困難を要した。
まずはこの一枚
壇尻 (四條畷祭)秋祭 昭和33年10月17日 〔喜多文庫のデータから〕
今から60年前の風景であるから、今の光景とは様変わりしている。
地車をアップすると、
かなり大型の地車である。
まん丸いほおずき提灯の中に白地に「中」の文字が見える。
獅噛のシルエットから中野本町の地車と判った。
さて場所は、
右方の樹木がポイントとなった。
ここである。
これは意外に早く解けた。
「鴈塔」のある場所である、
旧清滝街道を西方へ曳行中での撮影である。
つづくもう一枚・・・、
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