大阪府豊能郡豊能町も石仏の宝庫である。
他府県に数少ない多尊石仏が多く彫られている。
まず、豊能町切畑の大円小松にある三尊石仏は、
大石の側面に阿弥陀さんが、その脇に観音さんが彫られていて、
その観音さんが内向きに施されている。
府道109号線、バス停大円(おおまる)の茨木方への
道路の切り立った崖上にある。
道路から見上げると、コンクリートの垣の上に
説明板が見える。
この所へどうやって上がるのか?
裏の墓地から廻ってみたが途中に金網があり、通れなくなっている。
道路を隔てた前に観音堂があり、
供花を供えていたおばさんに尋ねてみたら、
さりげなく「前の坂を登っていく」と言われた。
つまり、
ココである。
中ほどで右に曲がり、コンクリート垣の端まで行けば、
上から鎖が掛けてある。
ここからが大変!
鎖をつかみながら、3メートルくらいよじ登る。
もし鎖が無かったら、上がれそうにもないところにそれはあった。
石仏というよりは、大きさからして磨崖仏。
三尊とも舟型の光背に沈められ、横向きの観音さんが
なかなかいい感じである。
なぜ、切り立った崖のところにあるのかと考えてみた。
もともとこの所は、こんもりとした丘で道路開通のため
丘を削り、しかも手間にある石屋?も拡張のため
平坦化されたに違いないと思われる。
観音堂からわずかな登りで石仏にたどり着き、
裏の墓地の横を通っていく道があったと思われる。
豊能町切畑 下所多尊磨崖仏