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Channel: 彫物名鑑 小松堂
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彫物アーカイブ その6 コロコロ玉

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非常に精巧に彫られただんじりの獅子鼻。
よく観ると口の中に、何やら玉のようなものが、・・・
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なんと!、この玉がコロコロと動くのである。
もちろん口から外へ玉は取り出せないし、
口の中には、玉を入れた穴など開けた形跡もない。
さて、
どのようにして玉を入れたのであろうか?

まず、鐘楼と巨大な釣鐘の話。
鐘楼本体に巨大な釣鐘を運び入れることは非常に労力を必要とするし、
また鐘楼の柱や桟が邪魔になって吊るせない。
そこで考えたことには、
その場にて鐘を鋳造し、柱を建て鐘楼を造る。
あとは盛り土を取り除けば、釣り上げる必要はなくなる。
つまり、この考え方だ!
獅子鼻の口の中で、玉の部分を残して仕上げる。
これは非常に熟練した腕を必要とするだろう。

もうひとつ考えられることは、
木工マジック!
ホゾの木組みなどで使われる方法。
あらかじめ木玉を作っておき、湯に浸す。
少し柔らかくなったら、シャコ万力などで圧力をかけて、
さらに厚みを縮める。
口内に入る大きさになったら球を入れ、後は乾燥を待つだけ。
次第にもとの大きさの木玉に戻る。
つまり、これが木工マジック!

さて、どちらの方法をとったのだろうか?!



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